どうも、代官町調剤薬局のおのてぃです!
近年、育毛系の広告が増えている気がします。
私は、薬剤師なので医薬品の視点から今回は語ってみたいと思います。
気になる発毛・育毛薬。フィナステリドとミノキシジルを解説。
現在、日本国内で発毛の効果が認められている成分は2つだけです。
- フィナステリド
- ミノキシジル
これらの作用はそれぞれ異なり、併用が可能な組み合わせ。
ですので、
より高い効果が得たいなら併用するのがよいでしょう。
ところで、なぜ髪の毛が薄くなっていくのか知っていますか?
一緒に学んでいきましょう!
髪の発毛サイクル
人間の髪の毛の「発毛から脱毛まで」の「ヘアサイクル」は、
2~6年と言われています。
このヘアサイクルは、ストレスなどの要因によって
短くなることが言われています。
そのため、髪の毛は成長しきる前の段階で抜け落ちてしまうのです。
AGA治療薬:フィナステリドの作用機序

フィナステリドは、男性型脱毛症の進行を遅くするのに効果的とされています。
そのメカニズムは、
- 脱毛の原因である「5α-還元酵素Ⅱ型」を選択的に阻害する。
- 他、動物実験において、ホルモン様作用はなし。
- 他のホルモン合成酵素への阻害作用もなし。
とされています。
フィナステリドの飲み方
食事の影響を受けないため、
通常0.2mgを1日1回1錠を飲みます。
飲み忘れた場合は、1回分をあけて、
次回また1回分を飲むようにしましょう。
効果の目安
まずは、3ヶ月間は飲み続ける必要があります。
効果があったと確認できるまでには、
さらに倍の期間をみて、6ヶ月を目安に判断するとよいです。
気になる副作用
効果を出したいがために過量に飲むと次の副作用のリスクが高まります。
- 肝機能障害
- ED
- 精子への障害
- うつ、めまいなど
肝機能障害の場合は、ひどいだるさといった、
倦怠感を感じやすいのが特徴
ですから、
これらの症状が見られた場合は医師、薬剤師に相談する必要があります。
適用範囲
こちらは、男性のみの治療薬です。
また、20歳未満での安全性も有効性も確立されていないのも特徴です。
海外において、閉経後の女性に投与した試験がありますが、
フィナステリドの有効性は認められていません。
ミノキシジル

こちらは、スイッチOTCされた医薬品であり、
リアップの名前で有名ですね。
剤形は液体で、専用の容器によって、
計量された1回分を頭皮に直接塗布します。
ミノキシジルは、
「休止している毛包」に作用して発毛を促します。
リアップ(ミノキシジル)の投与と効果の目安
こちらもフィナステリドと同様、
3~6ヶ月はまず投与してもらう必要がある薬です。
また、決まった量以上に投与したからといって
確実に発毛するというものでもなく、
かえって副作用のリスクだけが高まります。
気になる副作用
一般的なのは、頭皮の赤み、かゆみです。
今までに薬品や化粧品でアレルギー症状が
起きたことがあるような人は、避けたほうが良いでしょう。
高血圧や低血圧などの血圧が気になる方、
心臓、腎臓に病気がある方も注意が必要です。
と、いうのも、ミノキシジル自体は、本来高血圧治療薬だからです。
血圧に影響を与えるほか、
胸の痛みや心拍が速くなるといった症状が起きることがわかっています。
その他には、むくみや体重増加なども起こることがわかっており、
使用中にそのような症状がある場合は、中止をすべきでしょう。
まとめ
発毛をテーマに有名な2つの医薬品について解説してみました。
ヘアサイクルが通常通りまわっていれば問題ないですが、
人生、ストレスや加齢変化は避けられません。
薬剤によって新しく生えた毛髪は、
始めはやわらかいですが、使用を継続していくことで
徐々に太い毛髪になっていきます。
安心、安全となるよう用法用量守って継続するようにしましょう。
副作用が出た場合は、すぐに医師、薬剤師に相談するのも忘れずにね。
では
今回は以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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