確定申告シーズン真っ只中ですので、税金面での特集をしてみたいと思います。
今回取り上げるのは、セルフメディケーション税制。
この制度を活用すると節税となりお得になりますよ。
こんな方におすすめの内容です。
- 来年こそは上手に節税したい方
- 市販薬をよくご購入する方
みてきた実績をもつ薬剤師。
【専門資格】
・認定薬剤師2012~
・実務実習指導薬剤師2016~
・衛生検査技師2011
・青森県糖尿病容量指導士取得2007
【賢く節税】セルフメディケーション税制は2022年12月31日まで。
セルフメディケーション制度ってなに?
日頃から健康診断したり
体調管理して気をつけている国民に
もっとメリットをということで、
一部ではありますが、
特定の市販薬を購入した際は
所得控除を受けられるようになったんですね。
対象医薬品は1,787品目もある!
特定の医薬品には、こんなマークがついてます。
※一般社団法人 日本OTC医薬品情報研究会 の登録商標
セルフメディケーション税制対象品目一覧はこちら。
※対象医薬品数(2020年1月28日現在、1,787品目)
2020年こそセルメディ税制を使いたい!対象となる人とは?
冒頭にも説明しましたが以下の3つ全てに該当する人が対象です。
- 所得税、住民税を納めている
- 健康の維持増進及び疾病予防へ取組みとして対象の健診を受けている。
- 年間に対象医薬品を1万2000円以上購入している。
対象となる健診
- 特定健康診査
- 予防接種
- 定期健康診断
- 健康診査
- がん検診
個人だけじゃありません。世帯合計でも対象となります!
”セルメディ制度”の特徴の一つが、
個人はもちろん、なんと世帯合計でもOKという点。
世帯全体で該当する市販薬の購入額が
年間1万2000円以上であれば対象となります。
超える部分の金額(上限:8万8000円)に
ついてその年分の総所得金額等から控除されます。
従来の医療費控除との併用は?
医療費控除を行っている場合は
このセルメディ税制は申告できません。
つまり、併用はできないんですね。
どちらか片方のみ申告できるということですから
比較してお得な方を申告するのがよいですね。
計算にはこちらのサイトが便利です。
入力項目はたったの3つ。
- 課税所得額
- 従来の医療費控除対象の使用金額
- セルメディ税制対象の医薬品年間購入金額
だけ!
ただし、入力もめんどーだと思うので、
一応結論も書いておきますね。
医療費控除とセルメディ税制ではどっちがお得?
セルメディ税制対象医薬品を1万2000円購入した方で
医療費控除対象の自己負担医療費が8万8000円より少ない場合は・・・
セルメディ税制の申告をするとお得です。
反対に、8万8000円以上の場合は
従来の医療費控除を選びましょう。
治療用途に買った市販薬であればその購入費用も医療費控除に合算可能です。
とここまで書いておいてなんですが
その年にこれから医療費がいくらかかるのかなんて
誰も把握はできません。病は急にくるものですし。
ですので、
我々薬局側がお伝えできるる事といえば
「医薬品の購入時のレシートは捨てずにとっておきましょう」
「残念ながら、セルメディ税制と医療費控除は併用できないです」
「ですが従来の医療費控除にも治療用途であれば合算できるんですよ」
というくらいですかね。
その年の年末になり確定申告シーズンが近づいてきたら
どちらで申告するとお得なのかがみえてくると思います。
いずれにせよ、
レシートなどの証明書類の保管はきちんとしておきましょう。
e-Tax(電子で確定申告ができる)
従来の医療費控除か、新しいセルメディ税制のどちらかが決まったら確定申告するだけです。
紙で申告もできますが、e-Taxも可能です。
スマホからでも申告できるのでわたしはこちらをおすすめします。
申告にはレシート(領収書)が必要です。
薬局やドラッグストア側は
どの医薬品が対象なのかをレシートに表示する事になっています。
ですから、市販薬を購入した際のレシートをよく見てみましょう。
セルメディ税制の対象となる医薬品が判別できるはずです。
例えば商品に★じるしがついていて、レシートのはじっこに
健康増進に取り組んでる証明。健診結果など必要です。
対象要件には、健康増進及び予防に取り組んでる個人とありますから、こちらの証明も必要です。健診結果のコピーなどで大丈夫なはず。
結果内容は個人情報の一部ですから黒塗りでも構いません。
確認項目は以下のようです。
- 氏名
- 健診等の取り組みをした年
- 事業を行った保険者、事業者もしくは市町村(特別区を含む)の名称または診察を行った医療機関の名称、もしくは医師の氏名。
より詳細を知りたい方は、厚生労働省からの
原本もつけておきますので読んでみてください。
フローチャート式になっています。
まとめ
医療費問題が叫ばれ続ける中、
適切な健康管理の下で医療用医薬品からの
代替をすすめる観点から始まったセルフメディケーション税制。
しかし期限付きで、その期限は2022年12月31日までです。
消費税が増税されただけに
このセルメディ税制を活用して恩恵を受けられる人は
積極的に活用しましょう。
そして、医療にかからず、
予防未病対策も積極的におこなって健康維持に努めていきましょう。
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